らしく による 企業向け LGBT採用支援について

2019年11月13日更新

面接の場でカミングアウトされた。
その時、採用担当者はどう対応(反応)したらいい?

会社説明会で、面接の場で、LGBTであることを応募者からカミングアウトされた。
「あぁ、本当にこういう時代なんだ」と思うと同時に、
どのように対応するのが適切だったのか、わからなかった――

企業の人事担当者さまとお話をすると、そんなエピソードを共有いただくことがあります。
なぜなら私(渡辺)も、LGBTの一人、ゲイであることを、社内外に向けてカミングアウトしているからです。

「渡辺さんなら、どのように対応しますか?」

LGBTをカミングアウトする応募者の心理とは?

私も単に一人のゲイであるにすぎないので、
「こうすれば間違いなし!」という模範解答を持ち合わせているわけではありませんが、
採用シーンにおける応募者のカミングアウトには、
何かしらの意図や目的があるのではないかと考えています。

「自分らしく立ち振る舞うことができる職場だろうか」
「マイノリティである事実を、“普通”に受け止め、“普通”に接してもらえるだろうか」
「〇〇制度を適用してもらえるのかどうかを事前に知りたい」
「自分と同じ境遇の社員がすでにいるのかどうかを知りたい」

おそらく、カミングアウトするLGBTの応募者には、様々な想いがあるのではないかと思います。

もしかしたら、面接の場での質問に対して、求められるような回答ができない理由や事情を、
前もって打ち明けているのかもしれません。
「特別な扱いは要らないが、ただ単純に知っておいてほしい」という気持ちの表れの場合もあるでしょう。

「想定外」を「想定内」にしておくこと―― 事前の心の準備が大事

いずれにしても、カミングアウトの場を人事・採用担当者として経験する可能性を、
予め想定しておくことが大切ではないかと思います。
特にダイバーシティを謳う企業に対しては、LGBTはある種の期待をもって面接に臨む可能性もあるので、
応募者に接する可能性のある社員は、共通の知識、統一の見解を持ち合わせておくことをオススメします。

なお、私は、カミングアウトを受けた時の理想な対応・反応は、以下のとおりだと考えています。

①まずは冷静に静かに受け止める(大げさに反応しない)
②にっこり笑って、「そうなんですね」と発する
③「何か知りたいこと、訊きたいこと、話しておきたいことはありますか?」

シンプルですが、この3つの対応・反応を即座にできる人は、意外と少ないものです。

そして、面接や面談が終わった後には、自分がカミングアウトされたことを、
誰に言うのか・言わないのかを約束することも大事だと思います。

「次回の面接にお越しいただく際、面接官を務める者は別の社員ですが、
 事前に、私から彼・彼女に伝えることはしないので、
 ご自身の判断に従って、お話しいただければと思います」

「人事部のメンバーに限って、情報を共有したいと思いますが、いかがでしょうか?」

そんな一言が添えられると、応募者も安心するのではないでしょうか。

LGBTのメンバーを迎えるにあたって

いよいよ内定を出し、受諾され、LGBTの社員を迎え入れる際に、気をつける点は以下のとおりです。

①勝手なアウティングは絶対にしない

当人が知らないところで、「LGBTなんだって」と勝手に情報を流してしまうことを、
アウティングと言います。
アウティングは禁物です。

②入社するLGBT社員とともに配属先への情報提供の方針を考え、決める

配属部署にLGBTであるという個人情報を伝えるのであれば、必ず候補者の同意を得てから、が鉄則です。
もし、「配属部署ではLGBTの人と働いた経験のある人がいない」「不安に思う人も少なくないはず」といった、
漠然とした不安が組織としてあるようであれば、応募者にその旨を伝えてみていはいかがでしょうか。

「予め、理解を示してくれそうな社員にだけ、LGBTの社員が入社することを共有しておきたい」
「管理職にだけ伝え、入社後に何か問題が生じた際に、すぐに対応できるようにしておこうと思う」
そういった人事の考えを、候補者に共有しておくことが大切と考えます。

③特段、人事からの対応は不要の場合も

一方で、「別に何もしてもらわなくても構わない」という応募者もいます。
「LGBTであることを特別視してほしくない」という人もいるからです。

LGBTだからといって、皆が皆、カミングアウトを希望しているわけではありません。
本人の要望・意向を尊重することを推奨いたします。

人材紹介以外のサービスもあります

株式会社らしく では、人材紹介以外の採用支援サービスも行っています。
LGBTの社員の入社を迎えるにあたって、ご不安な点、相談点があれば、お声かけください。

研修やセミナーも承っております。

LGBTの皆さまへ

株式会社らしく は、組織を人を、“らしさ”でつなぐ。をキャッチコピーに、
企業の採用支援、個人の就活・転職支援をしている会社です。

LGBTを取り巻く時代・環境は、ここ数年でずいぶんと変わりました。
とはいえ、私のようにオープンにしたうえで仕事をしている人はまだ少ない印象で、
就活・転職となると、どのような点に留意する必要があるか、どのようなキャリアの歩み方をすればよいのか、
そして何よりも、そういった相談を誰にしたらいいのかが分からず、困っている方も少なくないようです。

株式会社らしく では、人材紹介を通じて、企業のダイバーシティ推進を支援したく考えています。
もし就活・転職でお困りのLGBTの方がいらっしゃれば、是非一度、ご相談ください。
選考・入社だけでなく、入社後のフォローも承ります。

【参考】LGBTに関する採用コラム ~LGBTの就活を考える

2015年~2017年にかけて、採用面接をしていた頃、そして学生の就職活動を支援していた頃、LGBTの学生のキャリア相談に乗る機会が多くありました。
その当時、コラムを執筆していたので、その記事を紹介いたします。
LGBTの学生に向けて書いたものです。

【コラム①】LGBT本人として振り返る就職活動(2017年11月21日)

【コラム②】LGBTの学生と話していて思うこと(2017年11月21日)

【コラム③】職場へのカミングアウトは必要なのか?(2017年11月21日)

【コラム④】LGBT本人として振り返る就職活動(2017年11月21日)

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